サックスを買ってきてケースを開けてみたら、お店で見たサックスの形と違います。
そうなんです、サックスは組み立てないといけないんですね。
どんなふうに組み立ててもいいのですが、より事故にならない組み立て方を紹介しますね。
組み立ての順番
① ストラップをかける
② ネックとマウスピース
③ マウスピースとリード
④ ネックと本体
⑤ ストラップにかける
どこからでも組み立てていいのですが、
順番を間違うと、デリケートな管体を不自然な形で置いてしまうことになりかねません。
① まずは、ストラップを首にかけましょう
ストラップの長さの調整は後にして、まずは首にかけておきます。
サックスは、とても座りが悪い。
サックス専用のスタンドを持っていれば別ですが、普通は安心して置ける場所はケースしかありません。
本体にネックを付けたらケースには上手く入りませんね。
変な置き方をして凹ませてしまったり、キーを曲げてしまうこともあります。
でもストラップに引っ掛けることで、サックスを守れます。
② ネックにマウスピースを取り付ける

マウスピースの取り付け
ネックのコルクの部分iにマウスピースをねじ込みます。
ねじ込むといってもねじなんか切ってませんから、回すように差し込むということです。
初めのうちはコルクが新しいのでかなりきついかもしれません。
コルクグリス と言うものもありますので、コルクの周りに薄く塗ってもいいでしょう。
「どの辺まで差し込むのよ ?」
みんな戸惑います。
実は、マウスピースの抜き差しで音合わせをするので、はっきりとは決まってないんです。
深く差し込めば音は高くなり、浅く差し込めば音は低くなります。
厳密には、管体の温度によって、マウスピースそのものの長さによっても変えていきます。
でも今は、何も考えなくて、コルクの奥から 1cm程度のところまで差しておきましょう。
マウスピースの向き (上下) は、長方形にカットされているほうを下向きに付けますよ。
③ マウスピースにリードを取り付ける
リードは口に含んで湿らせます。
リードの半分くらいまで口に入れて、舌の上に乗っける感じです。
余談ですが、そうして使うものなので、洗って人のを使う なんてことはしてはいけません。
リードをマウスピースにくっつける部品がリガチャーと言うものです。

金属製

革製
いろいろな種類があります。
リガチャーのねじ側でリードを押さえたり、ねじと反対側でリードを押さえたり、材質も金属製や革製など様々です。
リガチャーで吹き心地や音色も変わりますが、最初のうちは付属のリガチャーで十分です。
リガチャーをよく見ると、上と下で径が違います。
どちらかがより大きな径ですよね。
大きいほうが、マウスピースの奥側になりますよ。
マウスピースの長方形の穴の上にリードを乗せて、そのような向きでマウスピースにかぶせていき、マウスピースの半分くらいのところでねじで締めます。
実はリガチャーのねじ側で押さえるタイプなのかねじと反対側で押さえるタイプなのかの違いとなるのです。
金属製のリガチャーは意外と弱いですので、あまりきつく締めてはいけません。
リードがずれない程度にとまっていればいいです。
ちなみにねじを回す部分は右側に来てますか ?
ほぼすべてのリガチャのねじは、右手で回すのに都合よく出来ています。
もし左側に来ていたら、もう半周回して右に来るようにしてください。
一度ねじを少し緩めて、リードの位置を調整しましょう。
この位置がほんの少し変わるだけで、吹きやすさが全然変わってしまうんです。
左右はマウスピースの両側に合わせて。
上下 (前後 ?) はリードの先端がマウスピースの先端より髪の毛一本分くらい下がったくらいの位置がいいとされています。
吹き慣れるにしたがって、自分の吹きやすい位置が決まってくるものですから、心配はいりません。
④ ネックをサックス本体に取り付ける
さて、いよいよサックス本体にネックを差し込みます。
一旦、ネックとマウスピースを置いて、サックスをケースから取り出します。
サックスをケースから取り出すときは、ベルを持ってください。
片手はベル、片手はよりネックに近い部分を持って取り出します。
ネックを取りつ付けるところにプラスチックのキャップが付いています。

キャップ
これを取り外しますが、子のキャップはとても大事なものですので、無くすことがないよう、必ずケースに入れてくださいね。
ネックを指す穴の後ろ側に棒が出てますよね。
この棒はオクターブキーを動かすための棒で、これを守るためのキャップでもあるのです。
で、ねじを緩めてネックを差し込みます。
私が最初に購入したのは、恥ずかしいくらいの安物だったのですが、ネックを入れる時にかなりきつくて、壊すんじゃないかとドキドキしました。
まあ、壊れないでちゃんとつなげられるように作られてますから、少し左右に回しながら差し込んでください。
あとになって高い目のサックスを購入したら、この差し込み部分は、グリスでも塗ってるんじゃないかと思うほど滑らかに入りました。

向きを合わせる
差し込めたら、先ほどの棒とネックの下のラインが同じになるように向きを合わせて、ねじを締めてください。
この向きも、慣れてきたら自分が吹きやすいように少しずらすものです。
⑤ サックスをストラップに引っ掛ける
さあ、やっとサックスが吹ける状態に組みあがりました。
この状態で、床に置けますか ?
どこかに立てかけられますか ?
怖いですよね、だからと言ってこの状態からストラップを首にかけようとすると、サックスは片手で持ちもう片方の手だけでストラップを首からかけることになります。
少しでも壊れる危険を無くすために、あらかじめ首からかけておいたのです。
ストラップのフックをサックスの後ろ側にある丸い輪っかに引っ掛けます。
あとは、マウスピースの先端が、自然に口もとに来るようにストラップの長さを調整しておしまいです。
組み立てたサックスの扱い
さあ、サックスがサックスらしい形になりましたが、どこを持てばいいのでしょうか ?
ベルの下の首の部分を持つ人が多いです。

持ち方その1
また、下のほうの大きなキーが並んでいるあたり全体を、そっと握って持つこともあります。
たくさんのパイプ (と言うか棒というか) が並んでいますが、そこに指が引っかかるからと言って、その部分だけで持ってはだめですよ。
また、ネックを持つのも危ないです。
スポッと抜けたら、本体だけが落下してアウトです。
真鍮製の管体は、簡単に曲がりますし凹みます。
置く場合は、できればネックを外してケースにセットしましょう。
ネックを付けたままで置く場合はキーガードがある側を下にしたほうがいいです。
吹く時の右手側ですよ。
以上、書くと長いですが、一度経験してしまえば難なくクリアできる内容です。
大事なサックスを傷つけたり凹ませたりしないよう、サックスライフを楽しんでください。

持ち方その2
大丈夫、そのうち晴れますか
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