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老いへの対応と介護の仕事

介護ロボットは職員の人手不足を補える ?

 

世の中の仕事がどんどん機械化され、

 

ロボットに職場を追われています。

 

それは同時にあらゆる現場の人手不足を解消することにつながります、。

 

 

では、介護ロボットで介護職員の代わりが出来るでしょうか ?

 

答えは残念ながら 『否』 です。

 

 

ロボットが相対するのは、工場などでの 『物』ではなく

 

実に繊細な 『人』でからです。

 

 

将来的には医療や介護の最前線も

 

ロボット化されていくかもしれません。

 

 

見守りロボットと称するものも出現していますし、

 

任せる部署を上手に限定すれば、

 

職員の代わりを務められる場合もあるでしょう。

 

 

事務的な面でも、

 

かなりペーパーレス化を導入している施設があるようです。、

 

コンピュータによる電子書類ですね。

 

キーボード入力しなくても音声で出来ます。

 

時間ごとに書類への記入も職員の忙しさを増していますので

 

形はロボットみたいではありませんが、一つのロボット化です。

 

 

介護の仕事と言うと、まず腰や膝を痛めたという話を聞きます。

 

私が通っている施設でも八割くらいの職員が腰痛を訴えています。

 

 

介護士の側から要望するとしたら、

 

こういった身体的な負担をなくすところから

 

導入して欲しいものです。

 

 

腰やひざの痛みの原因に、

 

自分で立ったり座ったりが不自由になってきた方を

 

トイレやお風呂、お部屋に移動するときに必ず必要な

 

トランス ( 移乗 ) と呼ばれる行為があります。

 

職員に体重を預けてもらって

 

少し抱きかかえるような感じで

 

車いすから寝台へ、あるいはお風呂用のいすへと

 

場所を変えてもらう行為です。

 

 

"ボディメカニクス" と呼ばれる

 

出来るだけ身体に負担を掛けないテクニックがありますが、

 

腰や膝に重さが掛からないわけではないので、

 

利用者さんの足腰の強さによっては

 

かなりつらい仕事となります。

 

 

最近 パーワースーツ と呼ばれるものが出来て

 

市販もされ始めたようですね。

 

4kg弱で軽そうですが、ずっと装着しているとどうなのでしょうか。

 

その都度装着するのも手間となりますし、

 

装着しっぱなしだと暑くないかなとも心配です。

 

とても忙しい現場ばかりですので、

 

その都度の装着は、誰もやらないかもしれませんね。

 

 

 

それでは、この トランス と言う行為を

 

全てロボットが出来るようになるのか ?

 

日々様子が変わる利用者さんに負担なく

 

またお年寄りに恐怖感を与えず

 

微妙な力加減をどう解決するのか

 

とても興味があり期待もしています。

 

 

実際の現場の仕事の流れを踏まえて

 

ロボット介護への要望を考えてみたいと思います。

 

 

介護ロボットへの要望

 

ロボットでの介護を望む声は実際の現場からも聞こえてきます。

 

そこでロボットに仕事をしてもらうにあたって

 

介護施設での仕事にどんなことがあるのかを

 

つらつら書いてみたいと思います。

 

 

ここでは グループホーム での半日の流れを書きます。

 

ちなみのこのフロアの利用者さんは、認知症がかなり進んだ方ばかりです。

 

その程度によって必要な介護内容は変わってきます。

 

 

0時 ~ 5時半くらいまで
  2時間おきに無事に眠っているかどうか
  各部屋の利用者さんを巡視します。

 

5時半くらい ~
  一人一人起こします。
  オムツの方はオムツを変えます。
  パジャマから普段着へ上下着替え介助します。
  着替えが終わったら車いすに移乗して
  トイレへお連れし、フロアへ連れてきます。

 

6時半くらい ~
  全員がフロアに揃ったところで
  一人一人温かいタオルで顔を拭いてあげます。

 

7時 ~ 8時
  お口の体操なるDVDを観て手の消毒をし
  エプロンをかけてあげます。
  食事 ( 4時過ぎから作り始めます ) の配膳
  一人で食べられない方は介助します。

 

  食べ終わったら、
  一人ひとり食後の薬を飲んでいただきます。
  それが終わったら歯磨きをしてあげます。

 

その頃になると、
日勤担当者が出勤してきて二人体制になります。

 

 

  一人は食べた後の食器を洗って片づけます。

 

  もう一人は、利用者さんの体温や血圧を測ります。

 

  その間に、トイレに行きたい人が声を上げ始めますので

 

  トイレにお連れして、必要な介助をします。

 

  フロアや廊下、居室の中を掃除・モップ掛けをします。

 

 

9時くらい ~
  その日が入浴の日であれば、
  予定している方の着替えを用意し、
  お風呂場の準備をします。

 

  リネンの日であれば、シーツやカバーを外して洗濯します。

 

  朝の体操のDVDを観ながら体操をしてお茶を出します。

 

  一人一人改めて血圧を測って、入浴介助します。

 

  服を脱がせて 洗ってあげて 湯船に入れて温めてあげて 

 

  拭いてあげて  服を着せてあげて  髪にドライヤーをあてて

 

 

  その間、さらに出勤してきた職員と協力して

 

  昼食を作りながら、ランダムにトイレ介助します。

 

  予定の全員の入浴が終わるころはお昼御飯です。

 

 

これが、午前中の流れです。

 

午後はトイレ介助と、必要に応じて居室へ移動して

 

しばらく休んでいただきます。

 

 

 

ざっと振り返ると、

 

起床  更衣  オムツのパット交換  車いすへの移乗

 

オムツ以外の方のトイレ介助  顔拭き 体操  配膳

 

服薬  口腔ケア  トイレ介助  血圧測定 

 

入浴  シーツ交換洗濯 

 

 

夜になれば、当然着替えて寝かせてあげなければなりません。

 

 

こんな毎日ですが、どこをロボット化したらいいでしょう。

 

 

常に血圧や体温心拍数が測れる車いすは

 

すぐに実現できそうです。

 

着替えロボットは、無理だと思います。

 

少しだけ不自由な方もいれば、

 

片側麻痺の方もいます。

 

全身麻痺で寝たきりの方もいます。

 

その日だけ痛くて動かしにくいという方もいます。

 

その人、その状態に合わせて着替えさせるのは

 

今のロボットにはかなり難しいと思われます。

 

関節も、人それぞれ曲げられる角度が違います。

 

 

では、一番やってほしいこれはどうでしょう

 

寝台から起きてもらって向きを変えて車いすに座ってもらう。

 

現状は、更衣と同じ理由で困難かと思います。

 

 

それでは、これも体力を消耗する入浴介助。

 

間違いなく更衣が伴いますね。

 

 

プログラムさえしっかりできれば、

 

人間の手よりもはるかに正確に素早く動かせるのは

 

自動車産業などのロボットで実証済みです。

 

 

あとは、相手の状況に応じて的確な判断と対処を

 

選択できる人工知能 AI の更なる発展が望まれます。

 

 

困難な点はたくさんありますが、

 

現場の職員としては、体力を消耗し腰や膝を痛めがちな

 

移乗と入浴、トイレの介助を

 

いち早くロボット化して欲しいと思っています。

 

 

介護ロボットの将来性

 

将来的には、ロボットが人に変わる事と思います。

 

既に『物』相手の仕事は、かなりのロボット化が進んでいます。

 

 

これからは『人』相手の仕事です。

 

生身の人間は、想像以上に弱いものです。

 

どこまで優しく、どこまで相手の状態を察知できるか

 

気の遠くなるような技術の進歩が必要なのでしょう。

 

 

それまでは、

 

移乗や歩行の援助など、力を要する部分だけでも

 

機械化し、細かい部分は人間が手を貸す

 

という、分業状態になるでしょう。

 

任せることのできる介護ロボットが実現できた時には

 

様々な現場から人為的なミスによる事故が

 

減っていることでしょう。

 

そしてそれができるロボットの外見は

 

お年寄りでも怖いと思わない、

 

とてもやさしい姿をしているに違いありません。

 

 

車の自動運転のように、全てをロボットが自動で

 

行う日も何十年かすれば実現しそうです。

 

管理する人間が一人か二人、

 

機械をメンテする人間が一人か二人

 

 

本当に少子高齢化が進めば

 

介護職が機械に奪われるなどと言っておれません。

 

そう言ってる人たちにも、介護が必要になるのですから。

 

 

 

 

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