まずは楽器屋さんに行ってみよう
当たり前ですが、サックスはコンビニでは売っておりません。
ハードオフなどの中古品屋さんにあったとしても、あまり信頼できる楽器ではない可能性もあります。
やはり、楽器屋さんに行きましょう。
楽器屋さんの規模によっては、かろうじて1台置いておいてあるかどうかかもしれませんが、
駅近くの大手の楽器屋さんに行けば、キラキラとたくさん並んでいます。
サックスが並んでいるショーケースの前に行くと、私は今でもドキドキワクワクします。
一番ワクワクドキドキしたのは、やっぱり買おうとしていた時期です。
ですから、あなたも今が一番楽しいのではないでしょうか ?
テレビで誰かが吹いている画面を見たり、雑誌でサックスを見たり、当然イメージは手出来ていると思いますが、
実際に目の前で本物を見ると、やっぱりいいですよね。
私たちは趣味で楽器をやろうとしています。
楽しかったりワクワクしたりが命です。
音楽と言うものに、楽器の演奏と言うものに、それほどは縁のなかった人にとって、
サックスやトランペットを展示している楽器屋さんと言うのは、夢を与えてくれる場所なんです。
都心に出られる環境にいる人であったら、ぜひ大久保や新大久保に出かけてください。
サックスの専門店がたくさん軒を並べていますよ。
店員さんと仲良くなろう
楽器屋さんに行って、サックスの前で 10分も立って眺めていると、店員さんが声をかけてきます。
店員さんは、たいがい何かしらの楽器を得意としています。
吹奏楽部に所属していたとか、音大出たけど演奏では食べていけないから とか、
訊ねればいくらでもウンチクを語ってくれる人ばかりです。
一言二言話せば、こちらがど素人だということはすぐに察してくれますから、恥ずかしがらずに何でも聞いてみましょう。
店員さんは、楽器の話がしたくてたまらない人たちばかりです。
サックスが専門だという人もたくさんいますよ。
なかにはリペア ( 楽器の調整や修理をすること ) の資格を持っている店員さんもいますので、とても詳しく今まで知らなかったこともたくさん教えてもらえます。
店員さんは売り子さんなわけですから、楽器を買ってもらえるのが一番うれしいのでしょうが、最近はあまりガツガツ売り込む店員さんは少ないので、安心して仲良くなりましょう。
楽器は買ったらおしまいと言うものではありません。
特にサックスはメンテが大事な楽器の一つです。
それだけに、店員さんと仲良くなったりリペアさんと仲良くなることは、
実はとても大切なことなんですよ。
せっかくだから吹かせてもらおう
自分に音が出せるのか、一か八か吹いてみましょう。
吹いたら買わされる ? 大丈夫です。
逆に吹かせてくれない楽器屋さんだったら、さっさとその店を出ましょう。
楽器屋さんの規模にもよりますが、試奏室を設けているとこも増えていますので、そこへ案内してもらいましょう。
さすがに、他のお客さんの前では恥ずかしすぎますものね。
サックスって持ちにくいなぁ。
このくらいの重さなんだぁ。
そもそも指はどこに置くのよ。
ぶつけたら大変 !
いろんな感覚が、人生初めての物として一度に襲ってきます。
憧れていたサックスを今まさに手にしているのです。
店員さんが、リードやマウスピースのセッティングをしてくれるはずですから、100% 受け身で待っていましょう。
その店員さんがサックス吹きなら、自分のマウスピースで咥え方などのお手本を見せてくれるかもしれません。
どうせロバの鳴き声のような音しか出ませんから、店員さんも覚悟の上ですから、思いっきり息を入れてみましょう。
これが、サックスを吹く時の感触ですよ。
次も来れるような別れ方をしよう
買うつもりでなければ、買わなくても問題ありませんから、お礼を言って特に気を使うことなく普通にお店を出ましょう。
突然来店して、高価な楽器をいきなり買って帰るなんて思ってないはずですから、ごくごく普通に帰りましょう。
その店員さんの顔だけは覚えておきましょうね、できれば名前も。
そして再度主背に行ったときに、笑顔でその店員さんに会えるように、買うとか買わないとかの話は何もせずに帰りましょう。
何かの時に相談に乗ってくれる楽器屋さんを何軒か持っていると、何かと心強いですし、複数の情報源を持つのもいいことです。
楽器を買えば、リードやお手入れ用品などの消耗品は継続して買うことになるのですから、レッスンの先生でもない立場の人に相談できるのは有り難いですね。
サックスを購入するならこんなお店がいい
サックスを製造しているのはその店ではありません。
どこぞのメーカーが作ったサックスを売っているだけです。
なので、どこで買っても同じだと思うでしょうが、実は違います。
サックスはメンテ次第で使えない高級品だったり、使える廉価品だったりします。
以前ある有名な楽器屋さんでの出来事です。
サックス好きなら誰でも知っているプロの奏者が選定したサックスを販売しておりました。
サックスはみんな微妙に違うので、下の音から上の音まで吹きやすいサックスをプロが選定することはよくあるのですが、その分少々高くても売れていくんです。
久しぶりに行った楽器屋さんに選定品が置いてあったので、吹かせてもらいました。
店員さんと仲良くなっていると、こんな時も便利ですよね。
どれほどに吹きやすいのか吹いてみると、ぜ~ンぜんダメな楽器でした。
低音がろくに出ません。
選定した時は調整も完了し、バランスのいいプロのおメガネにかなう楽器だったのでしょうが、お店に搬送する途中なのかどこかで振動か何かで、調整がくるってしまったんでしょう。
厳密には振動や気温の変化でも狂ってしまう楽器です。
それは起こりうることなのでいいのですが、問題はその楽器屋さんがその状態を見逃していたということなんです。
サックスは基本、購入者に手渡す前に再度調整します。
ですが、店頭で並べていてお客さんが試奏するかもしれない楽器も定期的にメンテすべきですよね。
まして、選定品なら買おうとするお客さんのレベルも高い傾向があります。
私レベルの『なんちゃってプレイやー』からメンテしてないことを見抜かれるようなお店で買ってはいけません。
念のためにもう一度言いますが、楽器そのものは、どのお店で買っても同じです。
どんな状態で店頭に並べ、どんな状態で購入者に手渡すかが問題です。
とことん調整された楽器を購入出来たら、最初から楽しいサックスライフが始められるのに、少々狂ったままの物を買わされたなら「サックスって難しいなぁ」と、無駄な苦痛を味わうことになるのです。
もちろん上達のスピードにも差が出てきます。
出来ることなら、お店の一角にリペアセンターを設けている楽器屋さんのほうが安心できますね。
地方では望むことが出来ないかもしれませんが、高価な品物ですので可能な限りお店は選びましょう。
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